2007年11月29日 (木)

マチルダを読む その2

2007/08/14/1_4.gif ご無沙汰しておりました・・・


昨日、マチルダ読み終わりました。
 
なかなか面白かったです。
 
挿絵も素敵!窓際のとっとちゃんいわさきちひろの絵を思い出しました。
 
 
これは読者層の子供達を大人と扱って書いているのではないか?
 
と私は思います。
 
詐欺、自殺、遺言なんかが出てきます。
 
現実社会、そこでの処世術教訓を教えているような・・・
 
 
一緒に買った他の2冊との違いは先が読めないこと。
 
アマゾンの書評を読んでみましたが、マチルダを賞賛する声は多いです。
 
ただ、英語が簡単だとは思いませんでした。
 
大筋を追うことは出来ますが、細かい描写を味わうには英語力が必要です。(少なくとも私は)
 
 
また、生活と密着した表現は我々日本人には分かりません。
 
Sany0141 パンにマーガリンを塗って食べる
 
別になんてことないですよね。
 
しかし、これはダールの本の中では貧乏の象徴です。
 
ジャムやピーナッツバターをつけるのが中流以上の食べ方のようです。
 
私の好きな映画にグウィネス・パルトロウSliding doors というのがあります。Sdoors0
 
主人公のグウィネスが地下鉄に上手く取れた場合乗れなかった場合の2つのストーリーを同時進行させる変わった映画なのですが、その中で彼女が仕事中にめまいを起します。
 
一緒に見ていた私のドイツ人の友達、これが妊娠を意味していることがすぐ分かりました。
 
しかし、日本ではドラマで妊娠といえば、つわりですよね。
 
こういうのが、ダールの本の中には随所にあると思うんですよ。
 
 
また、彼特有の造語や名前。
 
The BFG に出てくる人食い巨人の名前は、Bonecruncher (骨を噛み砕く者)とかChildchewer(子供をかむ人)
 
チャーリーとチョコレート工場に出てくるテレビ好きの少年、Mike Teavee (TV=テレビ)
 
マチルダに出てくる悪役、筋肉モリモリの女校長Trunchbullの語尾のbullは、やはり雄牛を表現したものでしょうね。
 
私は、あまり気がつきませんでしたけど、ネイティブが読むとそれだけでクスっとしてしまう表現がたくさん散りばめられていると思います。


ところで、ジャン・レノ主演の映画レオン
Leonmatilda
 
これに出てくる少女の名前もマチルダですよね。
 
父親は麻薬の売人、弟を除いてどうしようもない家族。
 
この映画の中で、マチルダは子供ですけど、心は大人なんですね。
 
設定が似ている!きっとこの映画はダールのマチルダに影響を受けたのではないか?
 
と勝手に思いました。
 
もしかしたら、欧米人はマチルダという名前に何らかのイメージを持っているのかもしれません。
 
そういえば・・・ガンダムに出てくるマチルダさんも大人でしっかりした女性でしたよね・・・
Matildag
 










これは日本の作品ですが・・・

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2007年11月28日 (水)

マチルダを読む

2007/08/14/1_4.gif ご無沙汰しておりました・・・

先週買った児童文学書。
 
最後の一冊、Matilda(マチルダ)を読んでいます。
 
               
             

これが一番面白いかなぁ・・・。
 
マチルダは5歳の天才少女。4歳にして一人で図書館に出向き文学作品を読み漁り、暗算だって朝飯前。
 
そのマチルダの両親は、「本なんて読まないでテレビを見ろ」という性悪なお父さんと、午後になると子供をおいてビンゴゲームに行ってしまう育児にあまり関心のないお母さん
 
そしてこの本のボスキャラ、悪魔のような女校長トランチブル
 
今まで読んだ2冊のロアルド・ダールの作品は、児童文学にありがちな道徳的なメッセージがあったんですけど、これはちょっと違う。
 
小さなマチルダが明晰な頭脳で、どうやって嫌な大人たちにリベンジをするかというのがテーマ。
 
藤子不二雄の「魔太郎が来る」みたいな感じ。
 
 
・・・図書館から借りてきた本を読むのが大好きなマチルダ。
Sany0136_2














そこに仕事が上手くいかなくてイライラしているお父さんが帰ってきて
 
Sany0137_2














「本なんて読んでんじゃねー」
 
って本を取り上げます。
 
そして、お父さんは本を破って捨ててしまいます。
Sany0138_2














マチルダ「その本は、図書館の本なの。返さなくちゃいけないの・・・」
 
お父さん「そしたら小遣いためて新しいの買うしかないな!ハハハ」
 
って感じ。
 
これって、悲劇ですよね。
 
普通だったら、ココでマチルダ泣きますよね。
 
ところが違うんです、この本。
 
マチルダは、泣きもしないし、いたって冷静。そして頭を使って仕返しをするんですよ。
 
 
 
・・・なぜ、ダールはお父さんとお母さんを嫌な役にしたんだろう?
 
普通、この役って継母とか義理のお父さんでしょう?
 
チャーリーとチョコレート工場の主人公は、でしゃらばない、大人の言うことをよく聞く子供だったから成功した。
 
しかし、マチルダは違うんですよ。
 
まだ、読み終えてはいないけど、ダールはこの本から何を子供達に伝えたかったんだろう?
 
 
 

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